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クリフジャンパー“Robert Wall”が、クリフジャンプというスポーツや今までで1番のビッグジャンプ、そしてなぜそんなにも危険でリスクのあるクリフジャンプに情熱を注ぐのかについてを語ってくれました。
クリフジャンプ、またはクリフダイビングは危険です。それは誰にとっても危険というわけではありません。そして同時に、誰もがやるべきことでもありません。これまでにカリフォルニア、ワシントン、さらにはギリシャやコスタリカなど海外の巨大な崖のジャンプスポットをヒットしてきているRobert Wallと彼のクルー達のようなスペシャリストに委ねましょう。ベストと言えるジャンプスポットの崖は、あなたがどのようなジャンプをしたいかによって異なりますが、彼らクルーにとってはより大きい崖が良いそうです。100フィートの滝のある崖であろうと、30フィートの着水地点が狭い崖であろうと、彼らは怖がりません(もしくは少なくとも、そのような姿は見せません)。アドレナリン・ジャンキー?その通り。しかし、彼らはただエキサイトしているわけではありません。そこには情熱があります。使命のようなものです。Robertのような人にとってはクリフダイビングは、彼の人生を懸け、情熱を注ぐことなのです。仲間や自然に囲まれて、アクティブで健康的なライフスタイルを可能にし、仲間同士でお互いを高めあっています。次の大きなジャンプを求めて、心身を打ち込むのです。それは無謀に見えるかもしれませんが、注意深く明確に、そして戦略的に計画されているのです。それまでに踏む段階、呼吸の仕方、飛び方に至るまで。
どのように飛び降りるのか?文字で綴るのは簡単です。しかし、どんなエクストリームスポーツでも言えるように、そこにはいつでも間違いが起こる可能性が潜んでいます。スカイダイビング、ベースジャンプ、バンジージャンプやクリフダイビングをする多くのアスリートにとっては、大自然の空気中へ身を投げ出して、制御のない自由な感覚、短い瞬間を感じることがその醍醐味だと言います。なぜ、どのようにそれを感じているのかを知りたかったので、つい先日仲間たちと、カリフォルニア・レイクタホへクリフジャンプトリップに行っていたRobert Wallを捕まえて、どのようなギアを用意すべきか、さまざまなトリックについて、そしてそれをどのように適切かつ安全に行うのかを聞いてみることにしました。下へスクロールして、それを学んでみましょう!
この映像に出てくるいくつかのジャンプスポットは、どういうところなの?
Robert Wall:最初のスポットは、カリフォルニアのエミグラントギャップと呼ばれるところで、高さはたった35フィートしかないんだけど、着水部分がものすごく狭いから、すごくテクニカルなスポットなんだ。次に出てくるスポットは、カリフォルニアのエメラルドプールっていう、高さ68フィートのお気に入りスポットのひとつだね。最後に、冒頭でロープをセットしているところなんだけど、レイクタホの西海岸にあるスポット。スウィングの全長はおよそ100フィートくらいあって、70-80フィートの高さから落っこちる。
Emigrant Gap, CA | Emigrant Gap, CA |
崖からロープをスウィングさせるのに、どうやって固定しているの?
RW:ロープのスウィングを使うときは、実際かなり複雑なセットアップをしてるよ。少なくともあの時はね。崖の両サイドをそれぞれ3点のアンカーで留めて、ケーブルを繋いだんだ。そしてメインケーブルから、別のケーブルを垂らしてハンドルを取りつけた。それから崖から降りるためのツリースタンドもセットした。全てが100%の状態でGOできるように、全部で3週間分の週末を費やしたよ。
クリフジャンプにベストのシーズンはいつ?
RW:5月から9月あたりかな。この時期は一番水位が下がって、リスク回避になるからね。プラス気候が暖かいってのもある。
クリフジャンプにベストな時間帯は?
RW:午後のセッションが好きだね。朝と昼は撮影するのに最高なライティングがあるけど、午後3時から5時くらいがベストだね。スポットからスポットへ移動できるし、もしヒットしたいなら基本的には、着水面が太陽の陽で明るい時が良いと思う。
潮回りも考慮するの?
RW:そうだね、海でクリフジャンプするのは、2016年にハワイで初めてヒットした時まで経験がなかったんだけどね。水深が変わるだけじゃなくて、強い潮の動き次第で普通ならジャンプできるスポットでも、死の洗濯機みたいになるからね。海でのジャンプは、崖や滝からのジャンプより多くのことを考慮しなければいけないよ。
Lake Tahoe, CA | Emerald Pools, CA |
クリフジャンプの時はどんなギアを持っていくの?
RW:必要なものは、ウェットスーツ(水温によるけど)、カメラ関係、セーフティーロープ、メジャー、水深をチェックするためのゴーグル、後はみんなでメイクした後に飲むためのビールだね!
練習はどうやってやってるの?
RW:いろんなことをちょっとづつやってるよ。常にアクティブに、ランニングとかスノーボードとかハイキングとか他の趣味をやることが好きだね。でも、本気のトレーニングってなったら、カーディオエクササイズとかウェイトトレーニングをやってる。別にいろんなトレーニングは必要ないよ。強い体幹と脚力が一番大事なことかな。ジャンプに生かせる筋力をつけることが全てだね。
今までに怪我したことは?
RW:ラッキーなことに、ちょっとした打撲とか筋肉痛以外には、特にないんだ。崖の上にいる時はいつも危険っちゃあ危険だし、大体サバイバルなモードになってる。ジャンプするときは絶対にへまできないってことを自分自身のマインドとして持ってるから、些細なことを含めていろんなことに思いっきり集中してる。
Robert Wallは、レイクタホ・トリップ中にロープから手を滑らせた後、自然発生的なトラブルを辛うじて回避している。
みんなはどんなクリフジャンプ・トリックをやってるの?今トライしている何か新しいトリックはある?
RW:この夏やってる新しいトリックは、ダブル・トリプルフリップかな。今既にできるフリップを、もっと改良しようとめちゃくちゃトライしてた。元々あるトラディショナルなトリックを組み合わせたりするんだけど、それぞれ独自のスタイルのグラブや、トゥイーク、ポーズとか、自分だけのスタイルを出せるように練習してる。今年の個人的な目標のひとつは、クアッドフリップを滝から飛ぶことかな。去年、トリプルハーフダウン(フロントフリップを3回まわしつつ、最後に180する)をメイクしたから、今年は絶対クアッドハーフをストンプしたいね。
タホ以外でお気に入りのスポットはあるの?
RW:オレゴンとワシントンは、基本的にクリフジャンプ・パラダイスだっていうのがマインドの中にあるね。巨大な滝が永遠にあったり、最高のロケーションらしい太平洋岸北西部にはまだ行けていないから、行きたいね。
Backflip off a massive waterfall at Abiqua Falls, Oregon | Triple front flip at Hood River, Oregon |
どういう経緯でクリフジャンプを知って、なんでやってみようと思ったの?
RW:育った環境のおかげだね。北カリフォルニアなんだけど、家から1時間の山距離に、6,7つ滝のスポットがあって。始めたころは夏の楽しいアクティビティのひとつって感じだったけど、今は年中クリフジャンプのことばっかり考えてるって感じになった。ジャンプする時に感じられるクレイジーなほどのアドレナリンは最高だし、映像を創ることに絶えずトライすることももちろんなんだけど、それ以上に母なる地球のアメイジングなロケーションを楽しめることが最高だね。仲間たちがいろんな州から、クリフジャンプをするために集まってるって事実も素晴らしいと思うよ。それは本当に自身を良くしようって動きで、健康的でアクティブなライフスタイルだってことを証明してると思う。トリップを重ねるたびに、この冒険への愛がどんどん大きくなってる感じだね。マジで中毒って感じだし、自分自身をいい方向に導いてくれてる。
今までにヒットした中で一番大きかったスポットは?
RW:コスタリカのマギアブランカの滝だね。公園にあった表札には、120フィートって書いてあった。
Thanks Robert Wall!!!!
Photos by Brian Konoske + Hope Lane