2月21日はおそらく今シーズン初の完璧な春の1日だった。これ以上ない青い空の下、総勢88名のジバー達が新潟県石打丸山スキー場に集結した。
今回SNOW CASE DESIGNによって用意されたセクションは、右にElectric木製ウォール to ダウンボックス、中央には木製のハイレール、左に丸太をイメージしたストレートレールを2本フラットダウン風に組み合わせて、なおかつギャップを出すという恐怖感たっぷりのハードコアセクション。
その3つのどれかにエントリーする前にミニランプ(コーピング付)に入ってラインで楽しむという、FUN度の高いレールパークとなった。クリエイティビティを発揮し、思い思いのトリックで楽しんでいたようだった。
ハードコアなコースとのギャップがまた面白い。FREEドリンク、FREEフード(地元魚沼おにぎり&豚汁!!) & おやつ、FREE Teeがふるまわれ、大会終了後には空からVOLCOMグッズが舞う(?)という、参加者もギャラリーも楽しめるのがPBRJ。
OPENクラスは昨年に続きアマによる「下剋上」が横行している。さらに出場予定だった数名のムービースターが急きょ撮影でキャンセルとなり、一気にアマチュア達にチャンスが回ってきたのだ。
UNDER 15クラスで優勝経験のある大友寛介、MENS OPENクラスでの優勝経験のある高橋龍正、そして昨年の優勝者である熊田一貴らも虎視眈々とCA行きを狙っている。
1回戦から目立っていたのは阿部祐麻の軽快なスピンin/outトリックだった。とても朝イチの動きとは思えない(!?)レベルの板さばきで、ひときわギャラリーを沸かせていた。そして高橋龍正の豪快な飛び出しからの鬼乗りスタイル、Electricウォールライドから上部のレールにonしてからの落差を気にせずにBOXをスライドしたり、ウォールの向こう側に消えていったり干され方も尋常ではなかったが、完全に違いを見せていたことは間違いない。ベストトリック賞をGETしたのも満場一致だ。
スーパースムース、流れるようなスタイル!! 渋さ全開で全セクションを攻略して優勝した中山裕太
スピーディーでダイナミックな高橋龍正。常にストンプする攻めの姿勢に脱帽!
実力的には大きな差がない分、ジャッジングも相当大変だったようだ。FREERUN編集長A2C、尾瀬戸倉に潜伏する業界No.1のITマスター大羽CK氏、そしてVOLCOM JAPAN SNOW TEAMの浜直哉の眼はウルトラシビアで、「乗って擦る」と「当てる」違いを明確に仕分けしており、完璧な滑りだけを評価するという世界基準を意識していた。
OPENクラスの覇者はすべてのセクションを確実にメイクし、ギャップ・フラットダウンをフロントで全流しするスムースマスター、長野からやってきた中山裕太がChamps出場権をGETした。僅差で惜しくも2位に龍正、3位には祐麻が入った。祐麻はおそらく朝からトバし過ぎて肝心なファイナルで疲れが出たっぽいww。
GIRLSクラスは混沌としていた。セクションが完全に男仕様だったこともあり、技数不足は否めなかったが、猛プッシュ度は半端じゃなかった。超体育会系のPBRJには知力・体力・勢い・スタイル・時の運が不可欠。それらを持ち合わせたファイナリスト達は、あまりのアツさにスラムやクラッシュを連発させたが、それでも突っ込む肉食スタイル! 27や180 in等が少なかったが、テクニカルな乗せ換えやタップ等ももっと見てみたいと思う。
安定感が光った平山佳奈。一見、大人しそうな雰囲気だけど、やる時はヤル!!
実はOPENクラス並みにアツいUNDER 15クラスは「大人(男)のハイクアップ」が求められるだけに、体力勝負が肝になっている。よって失敗は許されない。足がガクガクになろうとも、すべてのセクションを攻め切らないと頂点は目指せないのだ。
来年はOPENクラスに参戦する飛田ルキ。技数は十分持っているので、筋力アップすれば怖い存在になるだろう
果敢に攻め込んだ相澤亮。ウォールからのフロントボードにスキルを感じた
バックサイドノーズブラント!! 大人ですか!? これが今の時代のUNDER 15の優勝者、米野舜士
序盤から安定したトリックを出してきたのはやはり中学生軍団。小学生時代からPBRJにエントリーし続け、ハイクアップと度重なるスラムに泣く寸前だったキッズ達にとって、メンタルを強くしていってチャンスをモノにしてほしい!! それを実践してきたのが優勝候補筆頭の飛田流輝、このクラスのエントリーが今年で最後になるが、予選で体力を使いきってしまったのかファイナルは乗れるはずのトリックにキレとリズムが戻らず、本来の実力を出し切れていなかったために3位。逆に調子が良さそうだった相澤亮が2位に入り、ついに念願の優勝をもぎ取ったのが遠く熊本からエントリーしてきた米野舜士。貫禄たっぷりの余裕のライディングでアメリカ行きを決めた。
世界選手権優勝で近頃話題の鬼塚雅も小学時代からエントリーし続け、かつてはPBRJ Champsでも優勝している。先日のSlopeStyleでも飛田ルキは並みいるプロをやっつけて3位に入っている。スロープスタイル競技においても、レールセクションも重要視されているもで、未来のアスリートを目指すキッズにはぜひ参加してもらいたい!!
写真左から、UNDER15クラス4位の大久保勇利、3位の飛田流輝、2位の相澤亮、優勝の米野舜士
写真左から、GIRLSクラス4位の青木祐美、3位の佐久間成美、優勝の平山佳菜、2位の加藤美紀
写真左から、STONEMAN!!、OPENクラス4位の諸岡輝、3位の阿部祐麻、優勝の平山裕太、2位の高橋龍正
4月18日にカリフォルニア州マンモスで開催予定のChampionships出場の日本代表として、目指すはファイナルでの大暴れ!! 頑張ってほしい!
参加してくれたみんな、ありがとうございました。また来年も楽しみに来てください! また今回参加できなかったスノーボーダーもお待ちしてます!
photos by Akira Onozuka
Special Thanks :
石打丸山スキー場
SNOW CASE DESIGNクルー
Electric
NIXON
Crab Grab
STANCE
DC Shoes Japan
Redbull Japan